COW BOOKS
2013年9月12日 カテゴリー:雑記
本好きは、自分の好きな本屋の匂いを嗅ぎわけることが出来る。
目黒川沿いを散歩していると、最高に素敵な店構えの古書店を発見した。
随所にこだわった独自のセレクト本は、アートのように置かれ、思わず手にとって見たくなる希少本や美しい装丁は読むだけでなく、飾って置いて眺めていたくなる本ばかりだった。
このカウブックス・中目黒店のオーナーの松浦弥太郎氏は、現在の「暮らしの手帖」の編集長であると知り、かつて私が結婚していた時に愛読していたことを思い出す。
一切の商業広告がなく、紹介する商品も独自の徹底した商品テストを行っていて、暮らしは丁寧に作り上げることがテーマだった。
離婚と共に、いつの間にか読まなくなり、編集長が亡くなったことも知らず、松浦氏が編集長となって7年にもなるという。
雑誌の表紙は、おかっぱ頭でスカートを愛用する編集長・花森安治氏が全て描いたもので絵やカット、写真、レイアウト、どれを見ても、その色使いやデザインは今も色褪せることなく、根強いファンが多く展覧会が行われています。
雑誌や本が売れなくなったというものの、本が好きな人は書店に置かれたラインナップには飽き足らず、常に何か面白い本はないかと探究しているものです。
埋もれている出会わない素晴らしい本がきっと数多くあるだろうと。
そして本はやはり本の匂いの中でめぐり会いたいのです。
めぐり会えば、今度は松浦弥太郎氏の書籍も読んでみたくなる。
「日々の100」を読んで、「暮らしの手帖」の編集長になるべく方だったのだと
初めて知りました。
暮らしを丁寧にすることは生きることと同じで簡単ではありません。
小さな布巾一つによって、使い心地の良さを感じていた幸福でもあったはずの
主婦だった時代を懐かしく思い出します。