東京の夜
2012年1月16日 カテゴリー:雑記
到着したのは午前2時半。
予定の滞在時間は5時間ほどです。
一番ディープな場所に決めました。
そこは実に怪しげなムードがプンプンと漂います。
所用で終電に乗り遅れ、レディスサウナに宿泊。
男性は、サウナ・カプセルホテルと言う場所には馴染みがあるかもしれません。
しかし、女性は余り経験がないものです。
この絶好のチャンス、一度確認しておくべきであろうと。
風呂、サウナは至って普通。
しかし、そこにいらしゃる女達の醸し出すオーラ。
全裸でいても気迫、情念のようなものが襲ってきます。
おそらくこのコアな時刻、大半の方はそこを常宿にされているのでしょう。
食堂で携帯電話を常に操作しながら立て膝でキムチ鍋を食べ、合い差にタバコを吸う姿。
何か肝の据わった感、実に堂に入っています。
私はリクライニングシートで横たわって寝ていましたが、すぐ隣ではテレビのボリュームが最大でかかっています。
寝ることなど不可能に近いのですが、大いびきをかいて寝ている人。
ロッカーに大きなトランクを持ち込み、常に荷物を整理をしている人。
日付の過ぎた割引券が何故使えないと奇声を上げる人。
食堂で1人ビールを浴びるほど飲んでいる人。
何か疲れきっている感の人。
場所柄、外国の方も多く、私はすぐに寝るつもりでしたが、眠れません。
この場所にいる女性達が気になって。
ただ、終電を逃して一時しのぎで過ごす方もいるのでしょう。
明け方近くになっても、テレビの音響は変わらず。
場所を移し、談話室にある本棚にある漫画本「行け!稲中卓球部」を熟読。
ほとんど一睡も出来ませんでしたが、かつて家出人の女性がこのような施設を常宿にしていたこともあり、あの日の夜を思い出しながら、この場所にいる一部の女性達の止むを得ない事情、孤独を知るのでした。
明け方、再び驚いたことは、リクライニングシートが少ないため、床に雑魚寝している数十人。
迷路のような小さな建物の構造、階段まで人はあふれている。
これほど客がいつの間に?
さすが東京です。