祝杯の時間
2020年12月10日 カテゴリー:雑記
事務所の向かいの公園から元気な子供たちの声が聞こえるようになり、天神橋筋商店街も活気が戻りつつある中、またもや時短営業となって本来の景気回復は行きつ戻りつの日々である。
これまでの依頼人の幾人かが地方に転居し、遠く南の島へと移住した人もいて、この関西の状況を心配してくれるが、もはや世界レベルに到達している現在、新型コロナは今後の日本経済をどこまで揺らし続けるのだろうか。
調査業への影響はどうかと聞かれたら、様々な業界の経済事情と繋がっているせいか、時代を映す鏡のようで今後大きく調査の内容が変化して行くかもしれない。
ただ、内容は変われど人生は小さなほころびから災いが起きる。
そのほころびは小さなうちに修復しておかないことには徐々にその穴は知らぬ間に大きく広がり、災いの火種は大火となって行く。
どんな時代もまやかしのマネー、得たいの知れない人物が蠢いているが、そんな苦境の中にいる依頼人に関わらせていただく者として、毎回一筋縄ではいかない案件に頭を悩ませる。
依頼人からようやく離婚が成立しましたと連絡が入る。
経緯を知る者としてどれだけ辛い時間の中にいたのかと、その数行に心を奪われ、ならば祝杯を挙げようと返事をしたものの、今年ではなく来年にしようと提案する。
また、古くからの友人がたった一人でやってきた飲食店をたたみ、新たな仕事が決まったと聞けばそれだけで涙がこぼれそうになり、誰もが人生の岐路に立っていることを思う1年だったのかもしれない。
しばらくネガティブな環境の中にいると必要以上に楽しい時間が必要で、映画を見たり音楽を楽しんだり、ひとり旅に出ることもけして嫌いではないが、でもやはり傍らには一緒に笑ってくれる人がいると尚いっそう楽しい。
孤独は魔の時間で人を迷わせ、狂わせ、あらぬ方向にも行かせてしまうことがあるが、その孤独を耐え忍び、闘った人には共に分かち合える人と必ず出会い祝杯の時間が待っていることをお伝えしておこう。