2017 天神祭
2017年7月19日 カテゴリー:調査記
毎朝、「天神橋筋六丁目駅」で下車をして二駅分歩き、事務所へ向かうのが常であるが、ほぼ毎日歩いているといつもの日常がどれだけ有難いことなのかと思う。
なぜそんな僧侶のような気持ちになるのかうまく説明出来ないが、人生の折り返し時間を考える今日この頃である。
長年、相談者の痛恨の人生を聞かされている身として、普通の人よりも多く接しているせいか、仕事とはいえ時に我が身も正すことに一考を頂いているのかもしれない。
商店街を歩いていると老若男女、様々な人が行き交う。
手押し車で倒れそうになりながら買い物している老女の姿は10年以上お見掛けしているが、今朝は一回り大きくなったおニューの手押し車で元気に買い物をしていた。
何を毎日買うものがあるのだろうと不思議に思っていたが、あえて人込みに出ること、歩くことを選んだ老女は確実に自分の足で今を生きている。
このいつもの風景に何ら疑問を持ってはいないが、少しづつ風景が様変わりし、10年という単位でようやく大きく変わったことに気づかされる。
商店街にはアジア系の外国人が増え、外貨両替機が置かれ、カートをゴロゴロする人が闊歩するようになり、難波や心斎橋筋商店街はもっと様変わりしていて、見渡す限りアジア系外国人しかおらず、はたして日本人はどこに行ってしまったのだろうと疑問に思ったことがある。
商店街マニアの私としてはあれこれ思いつつ、ようやく天満駅、商店街にそれぞれの丁の神輿が鎮座されるようになり夏、到来である。
やはり神輿を眺めると高揚するが、天神祭を主催する大阪天満宮によると累積赤字が3400万になるという。企業からの協賛金が減り、盛況ゆえ警備費がかさみ資金繰りに苦心しているらしい。
ここ数年は余りの混雑を嫌い、祭が始まる前に家路へと向かっていたが今年は天満宮へ寄進しよう。猛暑で始まったが、よからぬ天災が起きぬようにと願うばかりです。
深夜まれに涼やかな風が吹くと一気に過去を呼び覚ましてくれます。それは夏休み祖母の家で過ごしていた夏の夜。
玄関で打ち水をしている祖母の姿と、台所には蠅取り紙がぶら下がり、玄関から蚊取り線香の匂いがしていて、遠くで遠雷が聞こえてくる。
風呂上がり身体中に天花粉をはたいてもらい、大玉スイカを祖母が切り分け大歓声の中、縁側に並んで座って食べていると、開け放した窓から聞こえるのは永遠につづくかのような蛙の鳴き声。
夜は扇風機もいらず、開け放した窓から部屋中を心地いい風が流れた。明日は朝から蝉取りに行こうと従妹たちと寝床で約束しながら眠りについた。
過去を懐かしみ、センチメンタルになったりもしますが、素晴らしい過去も経験しているからこそ、これからの未来も実りあるものだと信じている。
日本の三大祭のひとつでもある天神祭。
毎年130万人が天神橋筋商店街にやってきます。近隣の交通事情も含めて、相当な混雑になりますのでどうかお気をつけて起こし下さい。
天神祭日程
7月23日(日)ギャル神輿 12時~夕方まで(天神橋筋六丁目駅付近から開始)
7月24日(月)宵宮
7月25日(火)本宮 船渡御 奉納花火19時半~21時(雨天中止 振替なし)