天神橋筋商店街14
2017年5月02日 カテゴリー:雑記
私は筆まめではないが折に触れて誰かにカードを送ったりすることは大好きで、気に入ったカードはレターとしてではなく額に入れて飾ったりもしている。
そんなカード好きを躍らせるお店が天神橋筋商店街3丁目付近ににオープンした。
お店の名前は「カードの森・Yujinia」という。
小さなお店に映画や絵画、猫、美しい風景のポストカードや、海外のバースディカードが所せましと置いてあり、私は何度ものぞきにいっている。
30年ほど前の独身時代、天満宮近くのマンションに住んでいた。
当時から活気があるのはやはり天六方面で、南側は喧噪から外れた静かなムードがある。
その頃、天満宮の裏側にアンティークショップがあった。
店内は香が焚かれ、あえて照明が落とされ様々なランプがあちこちに飾られていた。
ビロードの天蓋カーテンがあり、ビンテージのレースの生地が額に入っていて、そこにスッポトライトのように照明が当てられているというムードのあるお店だった。
レースのドイリーは10センチ四方で数万という価格帯で、よほどの趣味人でしか購入しない一品だった。
私はこんなマニアックな素敵なお店がここにあるということに感動しつつも、一体どうやって商売として成り立っているのか不思議だった。
小さな店で入店すればオルゴールのような曲が流れ声をかけられるのは必須で、必ずティーカップで茶が出るので少し気後れしてしまうのだっだ。
マンションに帰る前に私はそのお店のガラス窓を覗いてレースの売れ具合をチェックしたり、美しいガレ風の小さなランプの値段が15万と知り、月賦で購入することを本気で考え始めていた。
だが、そのお店はある日突然なくなってしまい、もはやそのお店の名前もあった場所も思い出せないが、古きものが与える不思議な魅力を知ったのはここが始まりかもしれない。
日頃のランチはもっぱら、事務所のある天神橋筋3丁目が多く、ちょっと足をのばして天満宮までやってくると、やはりいい空気が流れていると感じるのはなぜだろう。
誰かが「ランチタイムは、ここの休憩所に座ってパンを食べて過ごしているのが気持ちいいいんです」と言った言葉を思い出す。
依頼人とよく行くのは、もっぱら事務所からほど近い「ふじおカフェ」。
先ず、このお店は照明が少し落とされているのがいい。額に入れられた、かまわぬの手ぬぐいも素敵で、オーナーの趣味だという絵に優しさがにじみ出ている。
オーナーは全国にある地名が付いた食堂の会社で有名な株式会社フジオフフードシステムで、その飲食店のラインナップは関西で知らない人はいないだろうが、天満宮の御膝元に特に多くの店舗をもっている。
カードのお店は一番奥にレジがあり、目立たないが壁にこれまた私の大好きな映画「バクダットカフェ」の現在入手困難な映画のLサイズのポスターが貼られている。
文字を書かなくなった時代にカードを送り合うことは、確実に少なくなったに違いないはずだが、あえてこの小さなカードの世界だけで勝負しているお店を応援したい。
先日、弊社代表のA氏と商店街の某所で打ち合わせを行った。ほんの1時間のつもりが流れるようなリズムに乗って商店街の裏筋へと深夜までランデブーしてしてしまう。
締めはコメダ珈琲の「シロノワール」。
忘れてはならんのはソフトクリームたっぷりの「珈琲ジェリー」。
もはやこれはパフェの域に達しており、充分な満足感に浸れるがいつも注文する「きなこ日和」は売り切れだった。
A氏はこの締めに男として、信じられんと全く納得がいかぬようだったが、それでも残さず食べ「明日からダイエット~」と言った言葉を私は聞き逃さなかった。ここで女子会に充分参加できる仲間として認識させていただきました。
ゴールデンウイークの狭間で、天神橋筋商店街は心なしか静かで心地良い風が吹いています。
皆様、どうか良い休日をお過ごしくださいませ。
お仕事中の方々、お疲れ様でございます。
依頼人の方、ふじおカフェへ参りましょう。