天神橋筋商店街9
2016年1月21日 カテゴリー:雑記
ほぼ毎日、天神橋筋商店街を歩きながら帰宅するが、最近、店舗の撤退の回転率が非常に早くなってきているのを感じるようになった。
そのお店の商品は単価が安いため苦戦していたのだろうか。
近隣に大手のチェーン店も進出し、若干、単価の高い品物も置かれるようになったが、ある日、レジ前に店主の苦渋の決断とするメッセージが書かれ閉店セールが始まった。
天神橋筋商店街のウリは安さが一番で、消費者目線の街頭インタビューは、ほぼ、ここの商店街に訪れる人たちを取材していることが多く、関西人は特に値段に敏感で良いものはより安く、底値で購入することに熱心である。
このブログでもお伝えしてきたが、底値の商品に更に値切り交渉をするという強者も多く、それは時に激しく、時にオモロク、この日本一長い商店街を練り歩き、あそこの値段の方が安かった・・と舞い戻る。
私自身、主婦だった頃、日常の品は少しでも安く購入すべく情報収集を積んで食材はここ、日用品はここと探求を重ねていた。
けして1軒のスーパーでその日の食材を購入するのではなく、他店のチェックに抜かりなく安さの限界を発見しつつ、頭を働かせターミネータのごとく瞬時に移動するのである。
愛すべき天神橋筋商店街も苦戦を強いられているのだろう。
世間では景気は少し上向き加減と言われても、末端の消費者からすると、けして余裕のあるものではなく、日々確実に消費するものは安く購入したい。
ランチもワンコインで食べられるお店も多く、それは私が独身だった30年前と同じ金額だったことに最近気づき驚かされる。衣服など現在より確実に高く、ブランド品は現地で購入すれば別だがディスカウントなどありえなかった。
これほど安さで売っていても、もはや、安さと質の高さも要求されはじめてきたので商売の真髄を見せなければならない。
閉店セールが通常価格からかなり割引されていることで客が集まり、商品棚は歯抜けのようになって、この店の広さが目立ち、かつての活気が思い出され寂しく思う。
いつだったか、深夜だったが開いていたので入店すると、店内で深夜ドラマの撮影をしていた。楽し気にスタッフも役者のように演技し、どうやら、このお店に訪れる珍客が繰り広げるコメディドラマらしくタイトルを聞いていたのだが見逃してしまった。
今朝、通勤途中にこの店の前を通ると閉店となっていた。
そこは天神橋商店街のほぼ中心にあり、人の流れが多く、最も活気のある場所。
天神橋筋商店街は他の商店街を圧倒するほどの活気があるので、ここで店を出したい店主は多いはずで、今度はどんなお店がオープンするのだろう。
隠れた名店も多く、ここで商売をされる方とも親しくさせてもらい、商売の基本、サービスとは何ぞやを私は毎日学ばせていただいている。