ばびろんまつこ様
2015年11月17日 カテゴリー:雑記
女は女が非常に気になる生き物。
身に着けるものが一流で、かつ美しく華麗であれば目が離せなくなる。叶姉妹の真意などどうでもよくて、その全てが異端であればあるほど、崇拝する者もおれば、女は夢をみさせてもらっているようで注目してしまうのである 。
ばびろんまつこ。
その名前を知った時、女芸人かと思っていた。
ネット上にあふれるキラキラ女子ツイートの中でも人気だったらしく、1万人以上のフォロワーがいて、事件後、更に注目されるようになり、徐々にその数を伸ばし続ける26才の女性である。
その可愛らしい風貌とエロティックなツイートが随所にあって、それは若さゆえ許されよう範疇の言葉遊びのようで、その言葉のセンスは私は嫌いではなかった。
ただ、そのツイートはこなれすぎて若い年齢にふさわしくなく、本当に彼女が書いているのか?よくある小悪魔系の指南書を書籍化するためにゴーストでもいたのかと疑っていたが、下品な質問には品位ギリギリのところで毒で返す。
以下、まつこのツイート。
「若さというものはお金では得ないものを得るために武器として使うべき。という言葉をある人から聞いたのです。若さはあくまでも熟すまでの通過点、果物もお肉もワインも熟して腐る前が一番美味しいのです」
「デートで星付きし行かない彼が私の誕生日にサイゼリアだった。彼は私を試そうとしていたらしいがサイゼリア初体験の私は怒るどころか、こうしてプレシャスなディナーが出来るのもあなたと一緒だからと意気揚々と胸を揺らしながらミラノドリアをほおばった」
そのつぶやきは京都人が使わぬ京都弁を使い、素敵な写真と相まって、ハーレクインロマンス小説を読んでいるかのような気分にさせられるシーンも。
この前後から、ちょいちょいご自慢のお胸やボディをアピールする自撮りがアップされゆく。
ここに書かれたお店は私は一軒も知らぬがサイゼリアなら知っている。ならばもっと説得力を見せるためにもミラノドリアをほおばってる写真がみたかったが、それはご法度なのか。
男性が読むとお怒りなるだろう。
中身のないことばっかりに夢中になって女ってバカだなと。
年収1500万以下の人への攻撃が激しく、とにもかくにも、ブランド命、美容、美食することにどこまでもこだわり続ける。
私がこの彼女を知ったきっかけは、ある詐欺事件によるニュースだった。
なんと、まつこは偽ブランドをネット販売をしていたのである。すかさず、彼女の本名、元大手勤務先がネットで暴かれだして、あの、ばびろんまつこと同一人物であると判明したのである。
テレビのリポーターはまつこの実家に突撃。実直そうな父に声をかけキラキラツイートの写真を見せ、この詐欺事件の顛末を父に確認させるのだが、父はキラキラはおろか事件さえも知らず混乱の中、一旦自宅に戻り、ネット検索でもしたのだろうか?
娘と同一人物であることを認め、何故・・詐欺事件になど・・・とうなだれるのである。モザイクされた実家もけして豪邸ではなく、田畑に囲まれたのどかな風景にあった。
ネットの鬼女たちが全ツイートをチェックをし始めて、バーキンのバックの縁取りは荒く偽物、そのブランドでそのピアスは作られていないなど、素敵な小物と称する品も3コイン商品だったとあざ笑う。
だが一年もすれば彼女の名前など忘れ去られ、また新しいニュースターが現れる。もっと過激に、もっと滑稽に、派手に彩られた世界はいつもネットの中から生まれてくる。
ネット上にアップされる姿が本当の姿とは誰も思っていないはずで、非日常間を面白がっていたのだが、愛してやまなかったはずのものが偽物だったならば罪深い。
本物を大切に愛する人はその輝きは自分だけのものとして、ひそやかに楽しみます。
けしてそれを見せびらかしたりしないものですから。
まつこの名言、いえ、迷言数多し。
余りに下ネタが多すぎて、これ以上の品格を落としてはいけませんので、ここでは差し控えさせていただきます。