ドラマ・探偵の探偵
2015年9月24日 カテゴリー:雑記
このよく意味のわからない最近のドラマのタイトル。
探偵の探偵と2乗かけすることで、うまれる素晴らしいハーモニーでもあるのだろうかと1話だけ見た。
だが、序盤からありえない展開すぎてついていけなくなる。
けして笑わない女、怜奈が探偵の全てを知りたい、だが探偵にはなりたくないという謎の女探偵を演じ探偵社に入社するところからドラマが始まる。
この探偵社は隠された秘密部門があり、何かの際に闘う力をつけるべく日々ボクサーのように鍛錬している者もいて、ここで怜奈は映画「ニキータ」のようにシャドーボクシングをしていた。
入社したばかりの新人探偵がこの怜奈の秘書となる。
探偵は知的な職業として憧れ正義の味方と思っていたこの職業が命さえ落としかねない過酷な現場と知り、その得体のしれないアンダーグランドさにおののくのである。
夢みる新人に上司ははっきりと言う。
「探偵はすべて悪徳のようなもので互いに違法行為をしているのでどちらも通報を控える、現実の探偵は推理もしないし、人の秘密を暴いて回る鼻つまみ者でしかない」。
このドラマは探偵に悪意が強すぎる。
どうかこれをみた人はこれはあくまでもドラマなのだと思ってほしい。
まれに感情移入する人がいるので。
探偵は闘ったりしないし、闘いを挑んでくる対象人物もいない、どのような事態になったとしても暴力はありえない。いやはやVシネマのような設定にちょっとついていけない。
私が唯一、ありえるかもしれないと思った探偵ドラマは深夜枠で放映していた「大川探偵社」だろうか。2話しか見ていないが実際にこのドラマに出てくるような依頼人のストーリーを私は経験している。
そのドアをたたく依頼人は癖のある人物ばかりで、関われば最後まで奔走し、人生の悲哀を実に淡々と織りなすのだった。
加えていうならば、本物の探偵は自己アピールを一切しない。地味な風情でいるため何かで職業が探偵と知り、その普通さにのけぞるほど驚かれる方が多い。
少なくとも私自身、限られた人にしか職業を伝えていないが、いつかどこかで職業を名乗った時だった。
その人は探偵社に騙されたのだろうか。
とても悪意のある言葉を投げかけられた。
まだ、その頃は探偵社に入社したばかりの頃だったので、探偵社に悪徳業者がいることに非常にショックを覚えた。
今なら、それがどんな内容の失敗であったのか詳細を聞き、救済出来る方法を教え、それはあくまでもチョイスの失敗であり、すべての探偵がそうではないと言えるのにと。
正体の見えない何かに惑わされ混乱しているため私に送ったメールの文章すら解読不能、対象人物だけでなく、自分自身を見失った依頼人の推理視察も日々必要である。
依頼人からメールが届く。
「探偵の探偵」を見るたびに私を思い出すらしく、番組が終わる時間にメールがあり、やっぱり危険なことってあるんですか?と毎回心配してくれる依頼人だった。
どんな職業もそうだろうが、リアルストーリーでないと響かない。
なので探偵社に勤務する者を納得させる本物の探偵ドラマを切に願う。