腹話術師
2014年5月23日 カテゴリー:雑記
私の特技は電車の中で口を動かさず腹話術師のように、オヤツをこっそり食べることである。
小さな巾着袋には、ちっこいオヤツが入っているので緊急事態、昼食を食べそびれた時など非常に便利である。
キヨスクでは小さなサイズのお菓子がたくさん売られている。
これは巾着袋の在庫を切らした時に非常に助かるラインナップである。
そんな話を事務所の男性方にすると、驚きの表情を見せ、わざわざ電車の中で菓子など食べないという。
電車の中でお菓子?
緊急事態?
意味がわからんと。
ふっ。
ならば何故あれほど売られているのだろうか。
売店などで、しばしチェックしていると、やはり圧倒的に女性が菓子を購入している。私のような小腹をすかせたレディ。或いは移動中もなお、甘いものをちょっぴりお口にしたい、お疲れレディがいることに安心を覚える。
最近は嗜好が年寄りじみてきてクッキーより煎餅、ケーキよりも饅頭を好むようになり、成城石井スーパーの桜色のチチボーロは、舌で一瞬に溶けて絶品であるが今は欠品である。
毎度、甘いものより、時には煎餅も頂きたい。
だがその大きさから舌で転がす際にバリバリと音を立てる訳もいかず思案していた所、小さな一口サイズの煎餅も売店には売られているのである。
そこでハッピーターン小袋を購入されたレディは我が同志であるとお見受けした。
私の前に座り、アエラを読みながら、おすまし顔で腹話術師のように食べている。
だが、ふと手を止める。
一体どうした。アラフィフ同志よ。
煎餅が、お喉につまったのではあるまいか。
凝視していると笑顔に。
チャップリンの無声映画を見ているようだった。
あのハートのハッピーターンを見つけたようである。
男性はチマチマ、こっそり食べるより、一気にバリバリ食べる野獣のような生き物でございます。このハートのターンの意味すら気づかぬかも知れぬ。
この恐るべし可愛らしいとも思ってほしい車内でのオヤツ問題。
全国にあろう売店、キヨスク等のお菓子の売上などは、この腹話術師となったレディ達によって支えられているのだ。
そう、ご理解をいただきとうございます。