ムツゴロウさん
2013年11月11日 カテゴリー:雑記
犬は飼い主が変装しても認識出来るのか。
かつて畑正憲氏、ムツゴロウさんがその実験を行っていた。
「ムツゴロウとゆかいな仲間達」は80年代、ゴールデンタイムにやっていた番組で、
ムツゴロウさんは毎回体当たりで動物達に挑んでいた。
挑み過ぎて数多くの伝説を生み、ライオンとの戯れには指を失いかけない大事故もあった。
北海道から拠点を移し、東京ムツゴロウ動物王国閉園後は、再び発祥の地である北海道の浜中町と中標津町へ移転したが、ネットでは何故か死亡説が出てくる。
自宅のソファーの上でウイッグを被り、女装をしたムツゴロウさん。
メイクも若干していたような記憶がある。ギャクではない、至極真面目に女性のような雰囲気を醸し出しながら愛犬を部屋でじっと待つ。
だが、それはどう見ても変態にしか見えない。
そして、その犬の行動の全てをナレーターとして真剣に動物学の解説を行い熱く語っていたのだった。
愛犬は大型のリトリーバー。
部屋に入ったとたん、ムツゴロウさんを見て不審者としてキャッチした顔は忘れられない。
何か得体のしれない存在、おぞましい者を見た顔つきでいた。
しかし、そこは何故か懐かしい匂いもして、寄せ付ける何かがそこにいることに混乱する。
さんざんおちょくってから、いつもの優しい声をかけると。
あぁ・・・やっぱりあなたは大好きなお父さんだったんだね・・と。
驚愕から笑顔に変わり尻尾を大きく振りながら全身でよろこびを現わしていた。
私は実はこのような行為を何度か我が家の猫達にしたことがある。
変装もしたかったが、頭部だけ覆い尽くすカエルのマスク、チンパンジーのマスク。
ミルマスカラス風マスク、ハロウィンマスク・・・etc・・。
彼らの反応を見たく、私はそれを自ら探し歩き購入し被り、平静を装う。
自然の流れでやって来る彼らをソファーでじっと待つのである。
犬とは違い猫は警戒心が非常に強いので自宅の中でも、いつもと違う風景は瞬時に察知するようだ。長時間被っていたが完全にスルーされる。
犬のように可愛らしい表情も感情も見せず、ただ一瞬凝視してから、すぐそばのトイレで用を足し、一瞥して階下に降りて行った。
家族には、一体何の為に・・おかしなモノに無駄使いをして・・と毎回叱られている。
選んだマスクがつまらなかったのだろうか。
或いはムツゴロウさんのように役者になりきれなかったのだろうか。
作戦を練り直せねばならんと東急ハンズで、おニューのマスクを探している自分がいる。
現在、78歳になるムツゴロウさん。
胃を全摘出しても衰えも見せず、独自の健康論をお持ちで、トンデモ発言をしているようだ。
直近のインタビューでは。
「王国がなくなったわけではない。頑張って王国を盛り上げていくので応援してください」と。ムツゴロウさんは今も変わらず人生の挑戦者であり本能のまま生きる動物たちと共にご健在である。
これほどまでに動物と向き合った人はいるだろうか。
女装にまでチャレンジした姿も、今や記憶の彼方であり、再度拝見したいのだが、残念なことにネット上でどれだけ探しても出てこない。