カスタマイズ
2013年5月10日 カテゴリー:雑記
通常、身につけるモノのそのほとんどは、既成品のものである。
その中で自分の好みの素材や色や形、納得出来るモノを探し出すことは非常に難しい。
弊社代表A氏が購入したジャケットは、とてもお似合いだった。
カジュアルな中にきちんと感もあって、合わせるシャツで、それはいかようにもスタイリング出来るノーマルなデザインである。
しばらくして、そのジャケットの色が微妙に変化していた。
これは購入した者にしか感じられないトーンで、愛しい人の服装ならば目に焼き付いて忘れないが私は全く気がつくことが出来なかった。
自宅で自分で染め直したと知る。
そう言えば購入した時から、この色の持つ青の強みを気にしていたことを思い出す。
着用してみて、どうしても許せない・・気になる色合いだったのだろう。
私は勝手に想像する。
自宅でダイロンマルチを使い、器用に楽しげに染物職人をしている作務衣姿のA氏を。
このようなことにチャレンジされる方は、この作業過程も楽しいのであって、流れる音楽に腰を振りながらやっていたに違いない。
そして、キッチンでの染物職人作業を家族はどんな風に眺めていたのだろう。
いいじゃないか・・その色でも・・・など思ってはいなかっただろうか。
それは引き締まったネイビーカラーになり、断然に以前の色より落ち着いて見える。見事に色ムラすることもなく実に綺麗な仕上がりであった。
じっと見るとA氏の髪の色、雰囲気、お持ちのシャツのカラーとの相性には、染め直した色のほうがはるかにグッドルッキングである。
事務所の全員がそのビフォーアフターを何度も見ているのに職人技に気づかず、A氏のジャケットに興味がなかったこともあるかもしれないが、聞かされてもそれがどれだけお手間なことかも理解していないだろう。
のちにシャツも染めたとおっしゃる。
いずれ革のブリーフケースも染めると。
そのこだわりは随所にあって、いつもK嬢と共にA氏ならではの視点と美的センスに
驚かされています。
A氏のお持ちのお品の現状を脳裏に焼き付けています。
いつぞや身につけているモノが、微妙なカラーにチェンジするかわからないので。
それがカスタマイズされた時、私はいち早く誰よりも称賛したいと思っております。