調査の無料面談
2013年3月11日 カテゴリー:雑記
相談電話をかけるタイミングは、何か激しい言い合いになった後や、只ならぬ何かを感じた直後が一番多いようです。
無料見積もりのご相談は、安心なさるかと事務所への来社をおすすめしても、半分以上の方は外での面談になることが多いです。
相談員15年の間で、西日本全域、この仕事をしていなければ知ることも、訪ねることも絶対なかったであろう町へと数多く出向かせていただきました。
急に指定された場所によっては、気のきいた喫茶店も何もなく混雑するファストフード店しかなかったり、仕方なく、大きな広場の片隅で、公園のベンチでお話したこともあります。
最後の報告書をお渡しする時に来社されませんか?と言っても、やはり、契約された時と同じ場所でお会いしてお別れすることが多いのです。どんな形でお会いさせていただいたとしても、相談員自身を信用して頂いてありがたく思いますが、いいのだろうかとふと思うことがあります。
しかし、それも、大きな不安に包まれている中では、そのドアを開けることは電話をかけるよりも、もっともっと勇気がいるのかもしれませんね。
外で会うことをすすめられることが、胡散臭いように悪徳調査会社への定義としてありますが、その外でお会いすることのアプローチは弊社では相談者からの強い願いでもあるのです。
一度思い切って来社されると、HPを見るだけではわからない弊社の事務所のアットホームなムードや偶然に出入りが見られる調査員方の姿など、ここでまっとうに仕事をしているということが隠しようもない全てで、その空気の中にいることは、大きな安心感も感じて頂けるのではないかと思います。
いつも思うことは相談者の方が相談員とお会いする時とは、心のスイッチが入った瞬間なので、例えば大雨が降っていようと、台風が来ていようとも全く関係がないのかもしれません。
思い出します。
あれは10年以上前になるでしょうか?
大きな台風が接近していて、交通機関が厳しい状況になり、どこのお店も早じまい。荒れ狂う街並みを窓の外から眺め、帰宅の準備をしていたところ電話が入りました。
何やら今日でないといけないようで、また来社されないため考えあぐねました。
確か約束された場所のほど近くの某駅の付近に、自動販売機設置型のカフェテラスがあることを思い出しました。
そこは喧騒のない静まりかえるほどの静寂な場所で、普段はそこで静かに読書をされている方が集う場所ですが、誰もおらず、全面の大きな窓から見える風景は、暗雲が垂れこめ、荒れ狂う風雨、なぎ倒される木々のすさまじいまでの自然の脅威を見せつけました。
相談者は依頼人になり、お別れする時には台風直下へ、そこから私は帰る手段をなくしかけましたが、依頼人の方が持つ傘が一本の棒のようになりながらも、しっかりと帰って行く姿を見ると気持ちを奮い立たせることが出来ました。
台風の翌日は雲ひとつない快晴。
淀んだ空気を一掃し、澄み渡り、それはまるで、その台風と一緒にやってきた依頼人の心の中をまるで表すかのように。
抱えるお話の全ては人生の一大事、調査を考えるに至るまでが簡単ではなかったのと同じように、お話を聞き、調査を組み立てる相談員も真剣に聞かせていただく大切な時間です。
まれに、疑心暗鬼になりすぎて何もかも疑ってしまう方がいますが、無料相談とは、あくまでもご相談をお聞きする時間でしかありません。
落ち着かれた時間の中でと思いながらも、悩みを抱えた心をコントロールするなど不可能で、その電話ですら一体自分が何を伝え、どうしたいのかもさえもわからなくなっています。
ご安心下さい。
始まりはうまく伝えることが出来なくても、どんな方でもお互いに顔を見て向かい合うことで不思議と落ち着き始めます。言葉にうまく出来なくても、すぐに伝えられるようになっていきます。そして笑顔でお別れしています。
それは相談員とお会いすれば、きっと感じていただける時間です。