素行 休日のない夫
2013年2月18日 カテゴリー:調査記
きっかけは、ある時から夫の休日がなくなったことでした。
夫が土日に仕事と言って自宅を出る姿は、何かいつもと違う様子に見えました。
給料明細を見ても休日出勤の日数がなく、夫は売上げが悪いから休日も出勤しているというのです。以前は仕事の話も熱心にしていたのが、ここ数ヶ月は全くしなくなったことに何か違和感を感じたのです。
長い交際期間を経て、夫の誠実なところは充分わかった上で結婚したのです。
女性関係に悩まされるとは思いませんでした。
誰よりも子煩悩でお互いの両親を思う愛情深い夫でした。
一体、自分のどこがいけなかったのだろうと悩み、女としても大きく自信を失ってしまう。また、調査で判明した浮気の事実を知れば一生脳裏に焼きついてしまう。
その後の結婚生活を果たしてやっていけるのかどうかと、気持ちは毎日振り子のように大きく揺らぎ続けます。
最大の危機がやってこない限り、調査するか否か悩み続けます。
あっという間に1年が過ぎ。
夫は女性との関係も深まり、妻の視線も言動も知らぬ間に攻撃的になってしまう。自宅にいても夫は針のむしろ、苦痛になってしまい、女性への依存をより深めてしまうのでした。
妻もけして、夫に無関心でいたのではありません。
振り子は止まることなく絶えず動き続け、しばらく事を荒立てず静観することで、いつかきっと終わることを信じていました。
妻でもあり、母でもある日常は終わりのない時間の中にいます。
悩みを持つと今夜のメニューを考えながら、料理をしながら、洗濯しながら、保育園の送り迎えのママ友とおしゃべりをしていても、心の隙間に絶えず、夫の行動や言動がうずまいた中で暮らしています。
どれだけ一緒にいても、苦労を重ねた夫婦であっても、愛情が裏切られてしまうこともあります。それがどれだけ明らかであっても、絶対に認めないのが浮気であり、人を一度に変えてしまうものです。
妻が意を決した調査の翌日。
久しぶりに熟睡出来ました・・と言った妻のその言葉を毎回お聞きします。
どれだけ心が休まらない日々を送ってきたのかと思い、調査をされたことの意味を知ります。
また、その結果を知った時に、この人をまたどれだけ愛せるのか。
赦せるか、赦せないのかとその答えを出してくれるものでもあります。
夫は休日はやはり、仕事ではない時間の過ごし方をしていました。
そしてその結果、ほとんどのケースの方が離婚を選ばないことについては、知ることは最も辛いことでもあっても知らずに暮らしていくことより、知ることで自分の心の中がはっきりと見えてくるのでしょう。
依頼の背景は人それぞれですが、夫と真剣な話をしたい、相手ときっちり話をつけたい、慰謝料を確実に取りたい、そして一番の思いはこの終わりの見えない日々からなんとか抜け出したいことだと思います。
依頼人のケースの多くは、出来ることならばもう一度やり直して、夫とまた人生を過ごせるものなのかと知るために、ご依頼されるものだと思っています。