謹賀新年
2013年1月07日 カテゴリー:雑記
昨年は格別の御厚情を賜り、厚く御礼を申し上げます。
本年も社員一同、皆様にご満足頂けるサービスを心がける所存でございますので、 何とぞ昨年同様のご愛顧を賜わりますよう、お願い申し上げます。
昨年も無事に1年が過ごせたことも、ひとえに信頼を下さったご依頼者様のおかげでありますと深く感謝しております。
また、どんな難易度の高い調査でも全ての答えを出していただいた調査員方、本当に有難うございました。
何より、それら全てを深く支える調査員方の奥様、本当にお疲れ様でした。
仕事の話を一切しないので、心配されていたM氏の奥様。
最高のプロフェシュナルな探偵です とお伝えしました。
年末の忘年会は家族参加で子供達を含めて大賑わいでしたが、私はその普通の家族の姿を見ているだけで癒され、和みました。
そして、同じようにかつては依頼人の方達も、こんな風に笑顔で、時には大きな声で子供達を叱りながら、家族と一緒に過ごしていただろうと。
どんな思いで年末を過ごされていたのだろうか と。
思い出します。
震災直後、東北新幹線のホームで10歳前後の女の子と妹と思われる女の子のことを。
妹はホーム上に響き渡るほどの声で泣き叫んでいました。
お姉ちゃんと離れたくない と。
どんな事情があったのでしょうか?
大人に取り囲まれた姉は立ち尽くし、妹の顔も見ずに、横を向いて声も出さず大粒の涙を流していました。
両親ではない大人の女性が「しばらくの間だからね」と言った言葉の意味も、小さな妹にとっては、絶対的存在であるお姉ちゃんとここで離れることは、お姉ちゃんの何かいつもと違う表情を見て、怖くて、淋しくてたまらなくなったのでしょう。
普段はなかなか姿を見せることの出来ない家族への愛情や、そばにいることが、あたりまえの日常を過ごしていますが、人間はある日突然、何かのきっかけで、それを失いかけることがあります。
震災直後の仙台駅でのわずか5分間のそのシーンはどんな映画よりも、心からの涙を流す姉妹の姿が私の心を掴んでしまい、引き裂かれるかのように列車に乗る姿は一生忘れないでしょう。
わずかまだ10歳前後の子供でありながら、泣いてしまったら、妹がもっと泣いてしまうと悟った姉の心の強さと自分ではどうしようも出来ない大人の事情を察した姉の気持ちを思うと今も泣けてしまいます。
家族というものとの関わりは時にはやっかいなことも多くありますが、又いつか会えるという仲間ではなく、同じ血が流れる以上、一生離れることなど出来ない同志のようです。
M氏は語らずとも座っているだけで父の姿でした。
N氏はまだ一番小さな子供の手をしっかり握って帰っていかれました。
O氏は忘年会中、子供達の写真を膨大な枚数 撮り続けました。
A氏のシャッターを切る姿も、もはや探偵ではなく、優しい笑顔になっていました。
そして、お正月にはおせち料理を作られる奥様の姿の写真がメールで送られてきました。
家族愛の全てが凝縮されたストーリーを毎回、ご依頼人から聞かせていただいています。
それを受ける私共も家族愛の中で生き、悩みながらも普通の暮らしをしています。
それを知らないものには、ご依頼人の苦悩が理解出来ないのかもしれません。
ご縁があって、そのストーリーを聞かせていただくことが出来るならば、私共はその意味と大切さを誰よりも深く理解出来るものだと思っています。
本年もどうか宜しくお願い申し上げます。