素行 妻の浮気
2012年8月09日 カテゴリー:調査記
妻の出かける用事が増えだしたのはいつからだろう?
映画、飲み会、サークルと週に数回出かけるようになったのは?
家のローンを払うためにパートを始めたあたりだろうか?
夫は、まだ小さな子供を置いて出かけた事を知り、激しくきつく問いただすと
今度は内緒で実家に預けている。
ふと気になって昼間自宅に帰ってみると、誰もいない。
慌しく外出したのか、部屋は散らかり放題、朝食の洗い物がそのまま残っている。
寝室のクローゼットを開けて見ると、見たこともない洋服が並んでいる。
誰もいない部屋を眺めてみて、何かいつもと違う空気が感じて来るこの不安。
引き出しからカードの請求書が出てきて、開いてみると10万近いショッピング。
少々のことは目を閉じようと思いながら半年。
妻も働いてくれているし、子育ては重労働でもある。
自分が細かすぎる男なのではないかと。
しかし、映画を女友達と行くというが、それは本当なのだろうか。
女友達と会った後、食事もするので終電までには帰ると言っていたが…。
これが本当ならば、もう全てを疑うことは終わりにしなければならないと。
最近は子供がいても独身時代を再び謳歌したい女性の姿があります。
結婚も子供も家もあって、おしゃれもしたいし、時々遊びたい。
出来ればもう一度、恋もしてみたいと。
あれほどつましく夕食の献立を考え、家事もきっちりしていた妻。
カードで借金をしてまでも、洋服やアクセサリーを購入すること。
ノンストップで家庭ではない何か違う世界へと向かって行くかのようです。
妻は早く帰宅した夫に子供達を預け夕食を準備、自宅を出て、最寄り駅へ。
女友達とも会わず、映画館にも行かず、ターミナル駅で誰かを待っています。
その何か高揚しながら歩く後ろ姿や仕草や立ち振る舞い。
素行調査の長年の感でわかるようです。
調査員は男性がやって来ることを察知し、会う瞬間を撮影します。
人間は不器用な生き物なので、二つの世界に器用には生きられません。
必ずどちらかに比重を占めるようになっていきます。
浮気をしながらも家庭を優先させるようになったり・・。
浮気相手の都合に合わせるようになったり・・・。
その気の迷いから仕事もうまくいかなくなります。
その始まりは簡単だったから、別れることも簡単に出来る。
そう思っていたはずなのに、ある時から何故か簡単には別れられなくなります。
相談員として15年。
それが全ての不倫の形だとは勿論、断言することは出来ません。
ただ、私自身、不倫をしている側の心境を知ろうと 男女問わず、この種の書物は全て読みます。
不倫に悩まれる当事者の方のインターネットのサイトもじっくり拝見していると
改めてその苦悩も知ります。
浮気調査を行うことは、今起きている現象を止めることから始まります。
先ず確認がなされたら、相手を追い詰めるだけでなく、何故そうなったのか?
その原因も知ってほしいです。
実は浮気をしている当人達でさえ、その先には全く何も見えていない。
ただ、いつもの週末がやってきて会うことだけを考え、心のどこかにいつか
全てが破滅するんじゃないかと夢遊病者のように突っ走っていることもあるのです。
素行調査で浮気の事実を確認したら、もう離婚をするしかないのではないか。
そう思われる方がほとんどかもしれません。
しかし、多くの方は離婚を選ばず以前の生活を取り戻されています。
夢遊病者のように彷徨う妻に一体何をしているのか、これからどうしたいのか。
そう問いただすことから、結婚生活を続けるのかどうかの答えが出るものだと思います。
妻が観にいくはずだった映画。
これといって不満のない普通の家庭の主婦が、ある日、小さな出来事で男性と出会う。
一度だけにしようと心に決めたのに、知らぬ間にその不倫から抜け出せない。
自分がどれほど夫から愛されていたか最後に知り、破滅していく妻の話でした。
どれだけ不実な振る舞いをしてみても。
その心のどこかで、妻も苦しんでもいたのだとそう思いたい。