侍傘
2012年5月26日 カテゴリー:雑記
帰宅時の電車の中は、依頼人から緊急の電話が鳴っても、お話が出来るように
すぐ下車出来る普通電車に1時間ほど乗っています。
さて、読書でもしようかと、カバンから本を取り出した瞬間。
向かいの席の男性の方にクギ付けになりました。
ポーターのトートバックから、はみ出たその黒い物体。
愛用されている方を初めて拝見しました。
ただ、そのモノをよく知らぬ方が見ると心配されるかもしれません。
まじかにそれを見ると、非常にインパクトがあり、もっと近寄って見たくなり
その男性の隣の席に瞬時に移動。
どうかお話をするチャンスはないだろうかと思います。
戦国武将の肌で感じさせる雨傘、その名も名刀雨傘。
普通と違って何が悪い。
立て、男。
と題された、その名も侍傘であります。
何でもある天神橋筋商店街で侍傘を発見した時。
それはジャンプ傘なので、やはり自分には大きく感じられ、
もう少し小ぶりなモノか、折りたたみがあればいいのにと。
それは高価なモノではなく、ネットでも購入出来ます。
しかし、やはり、このようなお品は一度手に取り、広げてじっくり眺めつつ、
ポーズをつけたりなんぞして、その感触を確かめたいものです。
男性はサラリーマン風ではなく、何かクリエーターな趣を持った方。
服装、靴、時計、お持ちの品から遊び心のある、こだわり感覚な方とお見受けします。
侍のスピリッツをお持ちながら、Ipadで読書を熱心にされているのでした。
次の駅で回送電車になるため、辛抱ならず、思い切って話かけましたら
気さくにも終始満面の笑顔で話され、これは浅草近辺を散歩していて購入し、
もちろんジャンプ傘も持っているとのこと。
やや重みがあるも握りの安定感があり、使用感は普通の傘と変わらないそうです。
ただ、深夜、ジャンプ傘を背中に差して気分よく歩いていると何故か、
職務質問を数回受けたらしく、それから、折りたたみも購入されたようです。
電車を数本やり過ごしながら駅のホームで侍談義。
印籠型の名刺入れも見せて下さり、外国の方にプレゼントして一番ウケるそうです。
この他人から見たらどうでもいい様なモノ。
注意を受けるようなモノであっても。
同じ感覚をお持ちの方がおられると、たとえ平成の時代であっても、
心は江戸時代へとスリップいたします。
早速、その素敵な出会いと感動を家族と長年の友人に伝えましたらところ。
一体この人は何を考えているんだろう。
そのようなモノをさして、一緒には歩きたくない・・・・のような表情を見せ、完全にスルーされました。
どなたか、このフィーリングが、分かちあえる方がいましたら、
雨の日を一緒に楽しく過ごせるのにと思っています。
そして、コンセプトから外れるのかもしれませんが女性向きの侍傘バージョンも
是非とも作っていただきたい。