一人住まいの父の彼女
2012年2月21日 カテゴリー:調査記
早くに妻を失くし一人住まいの父。
離れて暮らしているため、父の様子がわからない。
長年の一人暮らしなので、ほぼ料理、洗濯などは自分で出来るという。
ただ、近所の人から最近、女性がやってくると聞かされたという。
もう残り少ない人生なので、好きな女性がいるならば家族は反対はしない。
と言うものの、ある程度あった蓄えがほぼ無くなっていることがわかり、父の元へ駆けつけ事情を聞くも要領を得ない。
どれだけお金があっても、一日誰とも口をきかない生活は孤独です。
携帯電話を持っていても使い方はよくわかりません。
スーパーで一人用のオカズを買うよりも誰かと一緒に食べたい。
親しい友人もいなくなるとどんどん引きこもっていきます。
高齢者の男性はよほど社交的な方でない限り、新しい友人関係など発展しません。
そんな時に近寄ってくる人物に全てをさらけ出してしまう。
良い人ならば問題ないのですが、優しい人ばかりではありません。
出入りをする女性は父が話すような経歴の持ち主ではなく、名前すら嘘を言っていました。
長年の住まいであったことで、古くから知る近所の方が不審に思い、娘さんが依頼へとつなげ、これ以上の被害を阻止して訴えることの準備も出来ました。
親子と言えども、それぞれの家庭の事情があり、細部に渡って世話をすることが出来ないことも勿論あります。
真実を知ってからは娘さんは父がもう気丈ではない、危ういのだと理解しました。
マインドコントロールを解くには、その関わった人物の交際期間と同じ位、時間を要するとも言われています。
離れていても親族などがいれば手立てもあるのですが、身寄りのない方は親身になってくれる人や、代わりに物を申す人すらなく、騙されたこともひたすら恥じて、泣き寝入りされます。
このような投資詐欺、マインドコントロールの被害に合われた方は芸能人然り、連日ニュースで流されています。
もう、このお話も10年以上も前のお話ですが、未だ変わらず、いえ、ますますこの様なご相談は増えています。
人間は孤独という怪物と常に戦っていかなければならないようです。