小さく泣くとき。
2012年2月02日 カテゴリー:調査記
夫の不審に気がついたのは3年ほど前からです。
娘が登校拒否になっていることもあって、余り夫婦喧嘩は出来ません。私が落ち込んでいると、娘にも影響があって、どれだけ辛くても元気でいないといけないのです。
だから私は家族が寝静まってから、キッチンで小さく泣きます。
大きな声を出して泣きたいのですが泣き始めると止まらなくなるからです。
再婚同士で結婚して5年。今度こそは暖かい普通の家族をつくりたいと出会いからすぐ再婚。
しかし、夫は一緒になってから生活費を入れなくなったという。
娘としばらく実家に帰って戻ってきた時、自宅のキッチンを見て、女性がいたと確信しました。
棚にある調味料の順番が動かされていたからです。微妙にフライパンや鍋の置き方が違います。夫は料理が全く出来ません。
大胆にも、いつ妻が急に帰ってくるかもしれないのに自宅に招き入れる夫。
実はこのような場合は、どんな家に彼は住んでいるのか知りたい と、浮気相手の女は、時に大胆になって何かしら相手男性の一部を確認をしたくなるものです。男は間違ってもこのようなことはしないでしょう。
それを夫に突き詰めたいけれど、確証ではない。
もはやそのキッチンで料理をすることすら何か女が毒でも入れたのではないかと疑心暗鬼になっていきます。
家庭の中が揉め始めると子供の受ける精神的な影響は大きく、連れ子でもあるので娘も本気で父親と喧嘩をするということが出来ないのです。
ようやく真実を確かめるために調査を依頼されました。
いつも思うのですが依頼を決意される時は人それぞれです。
すぐに依頼をされる方。
10年近く悩まれて決意する方。
長い時間生活を共にし、いい時、悪い時も乗り越えて夫婦は熟成されます。
今日喧嘩をしても、翌朝には行ってらっしゃいと見送れる時もあれば、長い時間口をきかなくとも何かのきっかけでまたすぐ日常に戻れます。
確証を掴まれた後は実家に娘さんと帰られ、今は小さなお店をされています。
ナイーブだった娘さんと切り盛りされる姿。
小さく泣くと言っていたあの日から、数年たちます。
涙はコントロールなど出来ません。