別れられない彼
2012年1月30日 カテゴリー:調査記
交際して数年になります。
彼は家庭のある人です。
会いたいときに会えない。
親友にも親にも紹介できないことが、こんなに辛いことだと思いませんでした。
こんな関係はもう続けてはいけないと思いながら断ち切ることが出来ません。
一度、つい自宅付近を見に行ってしまい、玄関に子供のバギーがあるのを見てショックを受けました。
彼は、妻とは離婚をするといいながら、子供が出来たことは黙っていたんです。
騙されていることを知りながら何も言えないのです。
何度もメールで別れの言葉を書いて送信しようとするけれど、また消してしまう。
そんな気持ちを察してなのか、彼はもうダメだというギリギリの時に優しい言葉をくれるという。
不倫を代表する曲として有名らしいケツメイシの「バラード」。
PVを見ると、始まりは楽しくても やがて来る別れ。
楽しい時間はあっという間に終わり、最後の姿までをドラマチックに描いています。
彼が妻に言い訳している電話の姿やメールを打つ姿。
知らん顔しながらも、彼女は彼の全てを見ています。
YouTubeには同じ経験をした人の書き込みが多くあります。
そんな彼の、自分と会えない休日の様子が知りたいと言う。
家族とうまくいっていないので自宅から出ないかもしれません。
或いは1人で時間を過ごしているのかも・・・。
調査は様々な事情を抱えた方から、お受けします。
依頼背景を正直にお話されることでお力になれることもあります。
その休日は快晴。
公園で家族と過ごし、どこにでもいるような子供のいる家庭。
スーパーマーケットでカートを押しながら一緒に夕食のメニューを選ぶ。
話す会話も離婚を考えるような夫婦ではなく、きっと毎週こんな風に過ごしているんだろうと。
この結果に彼女は涙しながらも、ようやくこれで彼と決別出来ると言うのでした。
この結果が本当に求めていたものだったと。
現実を知っておかないと、ズルズルと彼との関係が続いていたと思います。
自分達だけでない人達を巻き込んでいくことに怖かったんです。
そう思ってくれる彼女の感情を理解していた私は、別れはメールではなく会って話すようにと言いました。
調査を行ったことは一生の秘密にしました。
彼は調査をした休日は1人で淋しく過ごしていたと最後まで嘘を言っていました。
その嘘を飲み込んで、別れる決意を決めた彼女。
別れはいつもある日突然ではなく、準備をしなければやってこないものもあります。