父からのメッセージ
2011年9月08日 カテゴリー:雑記
喫茶店のカウンターに座っていて、ふと隣の男性の何気に置かれた手をみて
私はクギ付けになりました。
亡くなった父の手とそっくりだったからです。
爪の形、肌の色、静脈の浮き立った大きくて荒々しい太い腕。
そのたくましい手は亡くなる寸前まで変わりませんでした。
思わず事情を話して、携帯で写真に収めたいほどでしたが、そんな失礼なことも出来まいと、お話したい気分にかられながらも店をあとに。
10年たった今も我が家には父の匂いが、そこかしこに残っています。
愛用していたダッフルコート。
顔をうずめると、タバコと4711のトニックの匂いがします。
納戸にも父しか使えない大工用品が多く残されていて、そこも間違いなく父の匂いがあふれています。
匂いというものは、一瞬で過去を思い出させてくれますね。
年頃になって、父の放つ匂いが気になって、丹頂チックの使用を止めて
シトラス系の爽やかなヘアー用品をプレゼントしました。
この匂いのする男性がいると私は一筋の涙が出るかもしれません。
父の手を見つけた同日。
家人が今度は父そっくりな足が隣に現われたというではありませんか!
電車に乗っていて隣の男の人の足が短パンのサンダル履き。
無意識に足元を見た時。
指の間にまで、そそり立つ指毛、埋れたつぶれた小指の爪。
あぁ・・その足はまぎれもなく父の足だと・・・。
その日がお盆ということもあって、パーツで現われた父のボディ。
けして、顔は見せず、しかし、そのパーツの元気な姿から、見守っているよ!と父から家族への応援のメッセージと受け取っています。