バイブル
2011年5月31日 カテゴリー:雑記
人生相談。
新聞を読んでいて一番興味深く拝見しています。
いつからなのか、最近は人生案内と書かれるようになりました。
投書の相談内容は多岐に亘っていて、世相を現し、この仕事の上でも多いに参考になります。
そんな中、最近「大正時代の身の上相談」と言う本を見つけました。
「平成の悩み相談と違い、当時は藁をも掴む思いで投書している人が多い。
回答者も、今では識者やタレントなど著名人を起用することが多いが、当時は新聞記者が任にあたり、驚くほどの良識と洞察力に富み、親身に相談し、時には厳しく、また、突き放す柔軟性、その人間性、懐の深さに大正デモクラシーの理想像を見る思いがする。
記者様の回答は私たちの悩みにヒントを与えてくれるだろう。
・・・・・・と書かれています。 (カタログハウス編より抜粋)
100件以上ある悩み相談のタイトルはどれもが興味深いのですが・・
さぁ・・どうしたもかとあきれた悩みもあります。
例えば・・。
・接吻されて汚れた私。
・ぶかっこうな身体を嘆く。
・年下の男を救いたい。
・求婚する勇気がない。
・彼はいいが貧乏はいや。
・みかんを20個一度に食べる夫。
・突如として家出した妻。
・転職を繰り返す人生。
・年下の女の上司について。
大正から平成の時代に入っても人間の悩みの中身は実は余り変わっていないことに驚きました。むしろ、読み込んでいくと、現代と照らし合わせることが出来ます。
新聞では、読売新聞の「人生案内」の中では増田明美さん。
どんな悩みにも、いつも心に染入る言葉があって、最後には勇気を与えてくれます。オリンピック選手にもなられた方ですから、とてもしなやかな感性と厳しさをあわせ持って、生きてきたのでしょう。穏やかな話し方、落ち着いた声、魅力的な大人の女性になられましたね。
あぁ・・人には言えない、こんなことで・・・・と。
この本を読んでいると、心の全てを覆いつくすほどの、その悩みも観点を変えることで楽になれるのだと。
装丁を見ると頭をゆるめるギャグ本かと思いきや、悩みの本質と真摯に向き合っていて、この本はバイブルになりそうです。