素行 帰って来ない夫
2014年3月03日 カテゴリー:調査記
現実の結婚生活とは、向き合うことで日々解決しなければならないことが多くありすぎて、笑顔でいることが出来なくなることがある。
お互いの本当の姿は結婚してから気づくことが多く、こんなはずではなかったと思いながらも、始まった生活は止めることは出来ない。
それでも食事をつくり、部屋を整え、1年の行事をすませ、子供を育て、夫婦だけではない人間関係の中で、年月はあっという間に流れて行く。
老年の夫婦になると同じ表情を持った顔で、何か共鳴しあった趣でいるので離れて歩いていても夫婦なのだとすぐわかる。
空気のように寄り添って、いたわるような姿で歩いているのを見ると、こんな風になるまでには、どれだけの道のりがあったのかと思う。
結婚して20年になる依頼人の夫は、自宅に帰って来なくなって、もう思い出せないほどになるという。
気が向けばふらっと自宅に帰り、夕食を食べ、自宅に持ち帰る衣服や仕事の道具を置いて帰ったり、持ち帰ったりと、まるでそれが不自然な行為でない振る舞いで、至って普通に自宅で過ごすという。
何かのきっかけで夫は自宅を出て、週末には自宅に帰るという日々から、いつしか週末にも帰らなくなったという。
かといって夫は離婚を望むわけではなく、生活費を渡し、子供の参観日や誕生日は一緒に過ごす。外出して笑顔で食事をしている姿は誰もがうらやむ家族の姿にみえるかもしれない。
いつからこんな風になってしまったのだろうと。
今更、夫に何をどう言えばいいのだろうと。
離れて暮らすことで言い争うこともしなくなり、心地いいまでの関係になってしまったことに、妻はある日、愕然と今までの生活の不自然さの苦しみを覚え始めるのだった。
帰らない夫は世の中に実はたくさんいます。
帰って来なくても気にならない妻もいます。
そして、その理由を知ることに時間のかかる妻もいます。
一緒に暮らすことで、その瞬間の心中を察し、心が打ち砕かれ泣き叫ぶ程の喧嘩しても、同じ寝床につき、また、いつものように朝食を準備します。
いってらっしゃい、お帰りなさい。
その短い言葉を顔を見て毎日言えるならば、どれだけ喧嘩をしてもそれは心を引き寄せることの出来る言葉なのかもしれません。
いつしかあの老夫婦のような姿でありたいとも思いながら、最近では別居婚、週末婚、入籍のみの関係と様々な夫婦の形があります。
その生活に納得されているのであれば、一緒にいることだけが良いのではないのかもしれません。
ただ、ある日その夫婦の形に疑問を覚え、何故、夫は帰って来なくなったのかの真実を知りたい、知る必要がある、或いは最後の終止符を考えなければならない時が来たと思われるのであれば、どうかご相談下さい。
お力になります。