浮気の証拠
2013年6月20日 カテゴリー:雑記
キッチンのゴミ箱にへばりつく、何か干からびた一片。
じっくり観察してみると、これは桃の皮ではないかと気がついたと言う。
男性の一人暮らしで果物を購入して、自分で剥いて食べる人は非常に少ない。極端な判断なのかもしれないが、どれだけ浮気の痕跡を消そうとしても、へばりついた甘い蜜の匂いは消し去ることは不可能だったのだろう。
それがバナナやミカンなどではなく、男性が余り食べない、剥くことに何か優しさが必要な素材の桃だと知ると、その熟した甘さはどこまでも罪深い。
何故、それをわざわざ手に取って確認したのだろうか。
前後に何かあって不信感を持ちながら、いや、気のせいだろうと思いつつ、アンテナは何かをキャッチをすることに集中していたはずである。
何故、浮気はばれるのか?
など愚問であって、必ずばれてしまうものだと知ってほしい。
15年の調査業の仕事の中で浮気を疑うヒントになった数々のエピソード。
1冊の本が書けるほどのストーリーがあり、皆、思わぬことで気づき、最終的に携帯電話やメールで決定打になって行くのである。
桃の皮。
それは半日で真黒になり、小さくなったその姿。
容易にもとの姿は想像することなど出来ない。仮にそれを完全に捨てたとしても、誰かと親密な関係になるということは、漂う空気は無臭ではなく、携帯電話をチェックする前には気づかれているのである。
ただ、きっとそれも愛情のなせる技。
人間は感情の世界で生き、日々何かを敏感に感じ、心を震わせています。
その微妙な気づきがあるからこそ一緒にいることの意味があるのかもしれません。
果物など余り関心のない男性には貰っても実に面倒な一品かもしれない。
桃の甘みは剥き過ぎるといけない。
むっちりとキレイに剥き上げるには優しく、丁寧に。
そして、きっとそれを久しぶりに食べる人の顔を必ず笑顔で見ています。
なので、このような場合は一体誰が剥いたのか徹底的に聞かれるでしょう。
そんなつまらないことで・・・と思われるのは男性だけで、女性ならおわかり頂けるでしょう。
何か手料理を作ってあげたのだろうが、最後のデザートに桃を選んだことは女性ならではの一品なのかもしれないと改めて知るのでした。
女性の持つ動物的感は実に鋭い。
かつて、夫が一人で住む赴任先のカーペットにめりこんだ、小さなキラキラと光る5ミリ程のスパンコールを発見した妻がいた。
浮気の確証として裁判では全く通用しなくとも、外部から入り込んだ単なるゴミだと言われても、妻の心の中での判断があり、きっとそれは充分納得させるものだったのだろう。