浮気 早朝の密会
2012年3月29日 カテゴリー:調査記
妻は自宅近辺をウオーキングをするのが日課だという。
初めは20分ほどで帰宅していたのに、最近は1時間以上も帰って来ない。
一度、依頼人である夫が不審に思い、妻から聞かされているコースを歩いてみたのだが・・・。
その時間、妻の姿はどこにも見当たらなかった。
早朝、主婦でもあり、仕事を持つ妻が1時間もの散歩。
自宅を出る時にはフルメイクもほどこしている。
夫が尾行追跡をしようものなら、すぐにバレてしまう。
浮気の密会は必ず、この時間が多いというのものでありません。
対象人の生活パターン、家庭の事情、不貞相手の事情によって朝方、昼型、夜型、といくつかの時間に分かれます。
特に修羅場になってしまっていたり、疑われて夫側の追及が厳しくなると動き出す時間が取れなくなり、わずかな時間にでも密会をしようとします。
会えないからこそ、会いたくなってしまうのでしょう。
対象人の性格にもよりますが、二人の住んでいる所が余り離れていない場合、職場が近い場合などは、頻繁に会っている人もいます。
妻は、きっとそこはいつも決めている場所なのでしょう。
自宅から近いので誰かに見られるかもしれません。
そこは誰もやってこない場所、人目を避けられる場所。
海の見える場所でした。
お互い、ランナーの姿をしていました。
調査をする側も同じようなスタイルで臨みます。
なぜならば、相手男性をその後、追尾して自宅を割り出さないといけないからです。
また、相手男性がスポーツマンだと参考情報がありました。
女性と別れた後、男性は自宅に向かい数キロ走ります。
ほぼ全速力です。
ランナーですから。
探偵は知力も勿論ですが体力が一番重要になってきます。
その難しい密会の写真撮影も行いながらも、ひたすら走ります。
早朝、調査員方からの連絡が入った時、息切れが聞こえました。
依頼者は妻から浮気について濡れ衣であると、ノイローゼ扱いを受け、仕事にすら集中出来なくなり、子供の進学のこともあり、いや やはり気のせいかもしれないと最後まで信じてもいました。
真実を知ると男性らしく、頭が整理され、今後のことについてじっくり行く末を決められました。
もう、この話は10年近く前になります。
自宅近くでも、街中でも走る人は増え続け、最近、雑誌の何かの広告で「走る人は美しい」と書かれているのを見て確かに健康的で美しい姿でもあるのですが、時々、この相手男性を思い出してしまいます。
写真で確認した足の筋肉、終始、身体がぶれない美しい走り方。
浮気をするのも体力が必要なのだと。
そして、時間が無くても、不審に思われても、どんなに責められたとしても
浮気相手には必ず会いに行くものです。