同窓会
2012年2月16日 カテゴリー:調査記
同窓会とは不思議な集まりです。
子供と大人の狭間でいた多感な時期を共に過ごした仲間。
長い間、たとえ会っていなくても顔を見たら忘れていたあの頃を鮮明に思い出させてくれます。
今がどれだけ大変な日常でも、無邪気な頃に戻れる楽しい時間です。
妻も同窓会には何年か前に行ったことがあり、夫もきっと楽しんでくるだろうと笑顔で送り出しました。
夫は同窓会へ行くことは躊躇していました。
仕事がリストラからの配置転換で40代の働き盛りの男として自信を失っていたからです。
同窓会であっても40代ともなれば、今自分は何をしているか、職場での立場は、子供の進学は、家は持っているのか・・・
行きたくても、様々な状況で気軽に行けない人もいます。
それを妻は察しながらも、行ってきたら?と強く勧めたことを後悔していました。
調査の結果はやはり、同級生の女性と会っていました。
ただ結果は車の中で話しこんでいるだけ。
懐かしい思い出話を語り合っているのか、一緒にいる姿も不貞を感じられる姿ではありません。
まだある一定の距離感があるものでした。
男女の仲を越えるのは簡単ではなく、お互い何かを探り合ってもいるようです。
ただ、それも時間の問題で一緒にいて楽しいと思うからこそ二人でいるのであって、どちらかが一歩踏み出せば流れるようにすすみます。
肉体関係がなくとも、一緒の時間を共有して愉しんでいる。
何度もドライブを楽しみ、笑顔で語り合う姿。
たとえ、それが一杯のお茶でも嘘をついて会いにいく事。
妻として許せないものがあります。
夫への手綱は締めすぎてもいけない、緩めすぎてもいけない。
ただ、何かが起きた時には、しっかりと掴んで絶対に離してはならない。
この配分は非常に難しい。
これまでは、夫は女性ときっと深い関係であろう・・・という考えから抜け出せず、ノイローゼ状態になり、離婚を考え、全てが悪い方向へと向かい、眠れない日々を過ごしてきました。
しかし調査の写真でその姿の一部始終を見て真実がわかり、心を落ち着けます。
今ならまだ間に合う と。
夫も女性と関係を持つほどの勇気がないのは、一歩踏み込んでしまえば間違いなく家庭を失うこと、妻が気づき始めた事などが脳裏に横切っていたのかもしれません。
今、自分はとても淋しいのだ、と夫に伝えました。
会っていることだけでも辛く苦しいのだと。
それは浮気と同じくらい自分には耐えられないことなのです と。
夫婦でいると、日常出来なくなる愛情表現です。
忙しい日常は結婚前のように無邪気に語り合うこと、笑顔でゆっくりお茶を飲む時間すらなくシビアな現実と向き合う毎日です。
ただ、そうであるからこそ、夢物語でないしっかりとした家庭が造り上げられてもいくのです。
防波堤から海を眺める二人の後ろ姿。
それは中学生の頃に戻ったかのような初々しい姿。
これから始まる恋の予感そのものでした。
浮気調査は肉体関係があることのみが必要とされている。
そう思われているかもしれません。
その会い方や家庭では見せない笑顔。
ただ会っているだけでも、辛い・・・。
浮気調査は全て奥が深く、いつも相談員も悩ませます。